2017年10月21日

監修:小児外科専門医 小森 広嗣(小森こどもクリニック院長)/最終更新:2026年9月30日
この記事のポイント
・ 離乳食が始まる5〜6か月ごろは、本当の便秘かどうかを見極める大切な時期です
・ 離乳食が始まったら、毎日〜1日おきのリズムが目安。3日以上あく状態が続くなら、無理のないペースで練習を考えましょう
・ 練習は、やればやっただけ力になります。必要かどうかは、定期的に見直しながら決めていきます
「離乳食を始めたら、うんちが出にくくなった」「母乳やミルクだけの頃は出ていたのに、何日も出ない日が増えてきた」。生後5〜6か月ごろ、こうしたご相談が増えてきます。
離乳食が始まる5〜6か月は、便秘を見極める時期
離乳食が始まると、腸を本格的に使うようになります。そのため、この時期は本当の便秘なのかどうかを判断できる時期であり、同時に、治療が必要な便秘か(排便の練習を始めるか)を積極的に見極める大切な時期でもあります。
離乳食が始まって、かえって出方が順調になる赤ちゃんもいます。ただ一般的には、腸にかかる負担が増えるため、出にくくなることも多いものです。
離乳食が始まったら「毎日〜1日おき」— 3日以上あくなら練習を考える
離乳食が始まったら、毎日〜1日おきに出すリズムをめざします。そのうえで当院では、3日以上うんちが出ない状態が続くなら、排便の練習を始めたほうがよいと考えています。少なくとも、3日目には出す習慣があることが大切だと、現場で感じています。
なぜ早めに? — うんちを溜める癖が、その先に影響するから
直腸にうんちを溜める癖がつくと、直腸は少しずつ伸びていき、押し出す力と溜まったことを感じる感覚が弱くなっていきます(詳しくは関連記事「直腸の太さ」で解説しています)。
たくさん溜めてから出すことをくり返すと、次のようなことが起こりやすくなります。
・ 出すのに時間がかかるようになる
・ うんちをすること自体を「つらいもの、痛いもの」と感じるようになる
・ トイレに座ることが苦手になり、トイレトレーニングに影響が出る
・ 出す回数が少ないため、生活のリズムの中に排便の習慣が根づきにくい
・ 排便のつらさがおしっこにも影響し、おむつがなかなか外れないことも
反対に、トイレに座ってうんちが出せるようになると、おしっこもスムーズにできるようになることが多いのです。
すでに溜める癖がついていても、大丈夫
もし今、すでにこうした状態になっていても、心配はいりません。気づいたときから練習を始めれば、時間はかかっても、力は育っていきます。ただ、始めるのが遅くなるほど時間がかかる傾向はあるので、気づいたときが始めどきです。
だからこそ、先を見通して、5〜6か月ごろから、無理のないペースで排便の練習を意識していくことが大切です。練習は、やればやっただけ力になります。していたことが無駄になることはありません。
練習が必要かどうかは、定期的に見直しながら
大切なのは、その子にとって本当に練習が必要か、お子さんとご家族に無理がないかを、定期的に見直しながら方向を決めていくことです。当院では、経過をしっかり見ながら伴走していきます。
よくあるご質問
Q. 離乳食を始めたら便秘になりました。離乳食のせいですか?
離乳食の内容が悪いということではありません。腸を本格的に使い始めるこの時期には、出にくくなる赤ちゃんが多いのです。3日以上出ない状態が続く、出すときに苦しそうといった様子があれば、ご相談ください。
Q. 排便の練習とは、どんなことをするのですか?
決まった時間に、しっかり出し切る経験をくり返して、出すリズムと力を育てていきます。方法やペースは赤ちゃんの状態によって違うので、医師と相談しながら決めていきます(関連記事「排便リズムとは?」も参考にしてください)。
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「うちの子はどうだろう」と確かめてみたい方へ
「離乳食が始まってから出にくくなった」「練習を始めたほうがいいのか迷っている」ときは、一度ご相談ください。当院の便秘外来では、小児外科専門医が、エコーで直腸の様子を確かめながら、練習が本当に必要か、始めるならどんなペースが無理なく続けられるかを一緒に考え、その後も定期的に見直していきます。遠方の方の受診の窓口も、下のページにまとめています。
ご予約は、当院ホームページの予約システム(デジスマ診療アプリ)から承っています。
すでに通院中の方へ:練習の負担が大きいと感じたら、次の診察でお聞かせください。ペースを一緒に見直します。
– 栄養外来のご案内|血液検査で、腸を動かす材料が足りているかを確かめます
院長の本|『うんちが出ない!』(2026年12月9日発売)

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小児外科医 小森広嗣🩺栄養×お腹 @KomoriKodomoCL
この記事の執筆・監修者
小森こどもクリニック 院長 小森 広嗣(こもり こうじ)
小児外科専門医・指導医、医学博士。慶應義塾大学医学部卒業後、東京都立小児総合医療センター外科医長などを経て、小森こどもクリニックを開院。小児外科の出身として、いまは地域の中で、お腹と栄養の外来を深く追求している。
「成長の感動や喜びをお子さん・ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育てができる社会を創る」ことを自身のビジョンとし、診療と情報発信の両輪で活動している。
▶ 著書:『うんちが出ない!』(英智舎・2026年12月9日発売)
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