【小児科医が解説】赤ちゃんのヘルメット治療と皮膚トラブル|夏でも冬でも起こる、その付き合い方|小児科|栄養外来・便秘専門外来なら小森こどもクリニック|根本治療に対応

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【小児科医が解説】赤ちゃんのヘルメット治療と皮膚トラブル|夏でも冬でも起こる、その付き合い方

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2026年8月03日

【小児科医が解説】赤ちゃんのヘルメット治療と皮膚トラブル|夏でも冬でも起こる、その付き合い方

「ヘルメット治療を始めたら、かぶれてしまった」「夏の暑い時期に始めて大丈夫だろうか」——赤ちゃんのヘルメット治療で、いちばん多いご相談は皮膚のトラブルです。夏でも冬でも起こること、そして当院がどのように一緒に見ているかを、小児科医がお伝えします。

赤ちゃんは、意外と嫌がりません

ヘルメット治療を検討されるとき、多くの保護者の方がこう心配されます。

「1日23時間もかぶって、嫌がって泣くのではないか」

実際に始めてみると、ほとんどの赤ちゃんは嫌がりません。 生後3〜6か月の赤ちゃんにとって、ヘルメットは「最初から与えられていたもの」です。そういうものだと受け止めて、ふつうに過ごします。

もちろん、月齢が進んで手が器用に動くようになると、自分で引っぱって遊んでしまうお子さんもいます。それでも、装着そのものを拒否して治療が続けられない、というケースはまれです。

ここは、安心していただいて大丈夫です。

だからこそ、皮膚のトラブルは起こります

そして、ここからが本題です。

赤ちゃんが嫌がらないということは、ヘルメットがずっと頭に触れ続けているということでもあります。1日23時間、6か月間。同じ場所に、同じものが当たり続けます。

皮膚のトラブルは、この治療につきものです。

これは「失敗」でも「やり方が悪い」わけでもありません。治療の構造上、多かれ少なかれ起こることだとお考えください。

「夏は避けた方がいい」ということはありません

よくいただくご質問です。

「夏は蒸れるから、涼しくなってから始めた方がいいでしょうか」

お気持ちはよく分かります。ただ、私たちの実感としては、季節で有利・不利は決まりません。

— 汗をかき、蒸れやすい
— 乾燥し、暖房で汗もかく。皮膚のバリア機能自体が落ちやすい

夏も夏なりに、冬も冬なりに、皮膚のトラブルは起こります。

一方で、ヘルメット治療の推奨月齢は3〜6か月で、7か月以降は効果が出にくくなります。待っている間に、その時期が過ぎてしまうことがあります。

ですから、季節を理由に開始を遅らせる必要はありません。 どの時期に始めても、皮膚とは同じようにお付き合いすることになります。

何が影響するのか

季節そのものより、次の2つが大きく左右します。

① お子さん本人の皮膚の特性
もともと乾燥しやすい、湿疹が出やすい、アトピー性皮膚炎がある——こうした体質によって、起こりやすさは変わります。

② そのときの環境
室温、湿度、汗のかき方、日々の過ごし方。同じ季節でも、ご家庭の環境によって状況は変わります。

つまり、その子ごとに違うということです。だからこそ、始める前に一律の答えを出すのではなく、始めてから一緒に調整していくことが大切になります。

実際に起こること

装着に伴って、次のような症状が出ることがあります。

皮膚炎(発赤、ただれ)
皮膚の損傷(水疱、剥がれ、出血など)

さらに、もともとアトピー性皮膚炎のあるお子さんでは、症状が悪化することがあります。また、荒れた皮膚に細菌が入り、とびひ(伝染性膿痂疹)を起こすこともあります。

こう書くと不安に思われるかもしれません。ですが、いずれも治療できるものです。 早めに気づいて対応すれば、治療を中断せずに続けられることがほとんどです。

頭の形と、皮膚を、一緒に診ます

小森こどもクリニックは、小児科・小児外科に加えて小児皮膚科を診療しています。アトピー性皮膚炎に対する紫外線療法(エキシプレックス308)も行っています。

ですから、ヘルメット治療中に皮膚が荒れたときも、頭の形の経過を見ている医師が、そのまま皮膚の状態も診ることができます。

・皮膚の状態を見て、装着の仕方や時間を調整する
・必要なら塗り薬で治療する
・アトピーが悪化していれば、アトピーの治療として対応する
・とびひを起こしていれば、その治療を行う

頭の形と皮膚は、この治療では切り離せません。 両方を続けて見ていけることが、6か月を無理なく歩いていただく助けになると考えています。

外来でお伝えしていること

ヘルメットの使い方やお手入れの基本は、メーカーの資料に詳しく書かれています。ここでは、それを踏まえたうえで私たちが外来で実際にお話ししている、日々の加減についてお伝えします。

スキンケアは、続けてください

「ヘルメットをかぶるから、保湿はやめた方がいいですか」と聞かれることがあります。

逆です。続けてください。むしろ、した方がいいと考えています。

夏でも冬でも、頭皮はどうしても蒸れます。 だからこそ、日ごろのスキンケアで皮膚の状態を整えておくことが、トラブルを軽くします。

ヘルメットのお手入れ

クッションは2〜3日おきを目安に洗っていただいています。本体は、汚れやベタつきが気になったときに洗ってください。

ただし、これはかなりケースバイケースです。汗のかき方も季節も、お子さんによって違います。目安として捉えていただき、あとは状態を見ながらで構いません。

「休ませていい」場面

ここは、はっきりお伝えしておきます。

体調が悪いとき — 無理にかぶせなくて大丈夫です
熱が出た日1日くらいかぶらなくても問題ありません
暑い日のお出かけ — 15分、30分と外していただいて構いません

装着時間を守ろうとするあまり、お子さんもご家族もつらくなってしまっては本末転倒です。「今日は休もう」と判断していただいて大丈夫です。

ただし、これはご相談ください

1週間以上かぶらない状態が続く場合は、必ずご相談ください。 ここは、治療の進み方に影響します。

受診していただきたい目安

次のようなときは、遠慮なく見せてください。

ヘルメットのズレが気になる
皮膚が圧迫されて赤くなっている、ジクジクしている
・そのほか、心配なことがあるとき

「これくらいで受診していいのだろうか」と迷ったら、来ていただいて構いません。

治療中の方には、専用のLINE相談があります

当院では、ヘルメット治療を始められた方に、専用のLINE相談をご用意しています。

「この赤みは様子を見ていいのか」「今日は熱があるけれど休ませてよいか」——日々の細かな迷いを、その場で聞いていただける体制です。次の診察まで一人で悩む必要はありません。

必要と判断すれば「一度見せてください」とお伝えしますし、「それなら大丈夫です」とお答えすることもあります。判断に迷う時間そのものを、減らしたいと考えています。

※このLINEは治療を開始された方専用です。受診前のご相談は承っておりませんので、まずは外来へお越しください。

多くの方が、駆け抜けていかれます

かなりひどいアトピーを合併したお子さん、途中でとびひになったお子さん——そうしたケースも経験してきました。

それでも、スキンケアを続けながら、必要なお薬を使いながら、多くの方が3か月から半年の道のりを駆け抜けていかれます。 重症のアトピーがあるお子さんでも、一緒に見ていくことは可能です。

ひとりで抱え込まないでください

皮膚とのお付き合いは続きます。それでも、その期間を暗い気持ちで過ごしていただきたくはありません。

いちばん避けたいのは、「相談していいのか分からないまま、我慢して悪化させてしまうこと」です。

・赤くなってきた → 早めに見せてください。調整すれば続けられます
・今日は休ませたい → 休んでいただいて構いません
・ヘルメットがズレている気がする → すぐご相談ください

判断をご家族だけに背負わせない。 それが、この治療で私たちが果たすべき役割だと考えています。

そして——ヘルメットは、恥ずかしいものではありません。 病気の印ではなく、お子さんの将来のためにご家族が考えて選び、続けている証です。堂々とお出かけください。気持ちが軽いことは、そのまま装着時間につながり、結果につながります。

ご相談ください

当院でヘルメット治療を受けておられる方はもちろん、「頭の形が気になるが、皮膚が弱いので治療できるか不安」という段階でのご相談も承っています。

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ヘルメット治療は必要?しなくていい場合と、始めた方がいい場合

※この記事は一般的な情報をお伝えするものです。お子さんの状態はお一人おひとり異なりますので、自己判断はなさらず、必ず医師にご相談ください。

この記事を書いた人

小森 広嗣(こもり こうじ)
小森こどもクリニック 院長/日本小児外科学会 小児外科専門医

慶應義塾大学病院 小児外科、東京都立小児総合医療センター 外科医長を経て、2018年2月に東京都国分寺市で小森こどもクリニックを開院。赤ちゃんから思春期世代まで、数多くの手術・治療に向き合ってきました。

当院では小児科・小児外科に加えて小児皮膚科を診療しており、あたまのかたち外来では頭の形の経過と皮膚の状態を合わせて診ています。また、これまで5000組を超えるお子さんの便秘診療に携わってきました。

「症状を薬で抑えるだけでなく、本当の悩みの根っこを一緒に探す医師でありたい」——それが開院以来変わらない診療の軸です。

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