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秋の風邪?アレルギー?鼻や咳の症状で受診が必要なタイミングと対処法

秋のアレルギーと喘息、症状を楽にするためにできること

 

秋は気温の寒暖差やダニなどの影響で、アレルギー性鼻炎や喘息の症状が悪化しやすい季節です。この季節特有の症状でお困りの方も多いのではないでしょうか?

今回は、秋に見られるアレルギーや喘息の症状について、その特徴や対策、受診のタイミングについてお話しします。

 

治療の目標は「生活を楽にすること」

 

まず大切なのは、「治すこと」を目標にしないという考え方です。アレルギー性鼻炎や喘息は慢性疾患であるため、「症状を和らげて、日常生活が快適になること」を目指します。具体的には以下のような状態を目標にするとよいです。

 

– 夜に咳や鼻づまりで目を覚まさない
– ご飯をおいしく食べられる
– 日中も集中して仕事や学校に取り組める

 

「症状をコントロールして、快適な生活を送れるようになる」ことが治療の大切なゴールです。この考え方なら、治療に前向きになれますし、治療のモチベーションにつながると思います。

アレルギー性鼻炎で悩むこども

 

秋に多いアレルギーの特徴

 

秋は、ダニや寒暖差が主な要因となり、アレルギー性鼻炎や喘息の症状が悪化する季節です。また、風邪も流行しやすく、症状が似ているため見分けがつきにくいことがあります。以下に、風邪とアレルギーの主な違いをまとめました。

 

– 風邪の特徴:発熱、喉の痛み、黄色い鼻水、全身のだるさなど

– アレルギー性鼻炎の特徴:発熱はなし、透明な鼻水、鼻づまり、目のかゆみ

 

また、秋はダニの死骸やフンが室内に蓄積しやすく、これがアレルゲンとなってアレルギー症状を引き起こすことがあります。さらに、寒暖差が激しいことで鼻や気管支が刺激を受けやすくなり、症状が強く出ることも多いです。

 

喘息と季節性アレルギーの対処法

 

 

秋だけ喘息の症状が悪化する方や、お子さんの鼻づまり・咳がひどくなるケースもよく見られます。これには、早めの対策が重要です。以下のポイントを意識して、必要に応じて医療機関を受診してください。

1. 予防を重視する

 

喘息の場合、シーズン中に症状が出る前から予防的な治療を行うことが推奨されます。吸入ステロイドや気管支拡張薬などで気道の炎症を抑え、発作を防ぐことが大切です。

2. アレルギー症状はその時期に応じた対応を

 

季節限定でアレルギー性鼻炎が強くなる場合には、そのシーズンに限ってお薬を使用して症状を緩和します。抗ヒスタミン薬や点鼻薬が一般的ですが、症状がひどい場合は医師に相談して治療方針を決めましょう。

 

3. 日常生活の観察を忘れずに

 

アレルギーや喘息の症状が悪化しているかを判断するには、日常生活の中で以下のようなポイントの確認をおすすめします。

 

– 夜間、咳や鼻づまりで目を覚ましていないか
– 鼻づまりで食事がしにくそうではないか
– 日中、眠たそうにしている様子はないか
– 鼻や目の症状で、学校や仕事に支障をきたしていないか

 

「少しでも辛そうだな」と感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。症状がひどくなる前に適切な治療を行うことが重要です。「辛くないように生活を送る」ことを目標に考えていただくとわかりやすいと思います。

 

受診のタイミングと治療の考え方

 

「病院に行くほどではないかも」と思って迷っている方もいるかもしれませんが、次のような場合は早めの受診をおすすめします。

 

– 夜に咳がひどく、眠れない日が続いている
– 鼻づまりで呼吸が苦しそうに見える
– 喘息発作のような息苦しさがある
– アレルギー症状が1週間以上続き、日常生活に支障がある

 

また、「この症状は風邪なのか、アレルギーなのか」「どの治療が必要なのか」と迷った場合にも、医療機関で相談すると安心です。お薬の力を借りて、この時期を快適に乗り切りましょう。

 

まとめ 秋のアレルギーや喘息とうまく付き合う

 

秋は、寒暖差やダニなどの影響でアレルギー性鼻炎や喘息が悪化しやすい季節です。重要なのは、これらの症状を完全に「治す」ことにこだわらず、「症状を楽にして、生活を快適にする」ことを目標に治療を受けることです。

症状がひどくなる前に予防的な治療を行い、困ったときは医師に相談してください。私たちも、皆さんの生活が少しでも楽になるようサポートしていきます。

院長 小森 広嗣
記事監修
院長 小森 広嗣
(こもり こうじ)

慶應義塾大学医学部卒業
小児外科学会専門医、小児外科指導医、医学博士

小森こどもクリニックでは、成長の感動や喜びをお子さん ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育ができる社会を創ることをビジョンに活動しています。

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