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あかちゃん、子どものおっぱいがふくらんできた【小児の乳腺(にゅうせん)の病気】

  • 公開:2020年8月23日
  • 更新:2020年8月26日
  • 小児外科

1.「赤ちゃんのおっぱいにしこりがある」

2.「2歳になるまえの娘のおっぱいが膨らんできま した」

3.「6年生の男の子のおっぱいが膨らんできました」

 

などのご相談を多くいただくため、代表的なあかちゃん、こどもの乳腺のしこりの病気、病態について解説をします。

1.新生児の場合は「一過性乳房腫大」

2.2歳以下の女の子の場合なら 「早発乳房」

3.思春期の男の子の場合なら「生理的女性化乳房」

 

が考えられます。

順番に解説をいたします。

 

1.新生児期の乳房腫大(あかちゃん)

 

赤ちゃんは生まれる前に、胎盤を通してお母さんの女性ホルモン(エストロゲン) の影響を受けます。このホルモンの刺激で、生まれたばかりの赤ちゃんの乳腺が膨らむことがあります。

 

一過性乳房腫大・乳汁分泌と言われ、心配のないものです。

 

俗に、魔乳 (まにゅう)とも呼ばれ、男の子でも女の子でもなります。かつて魔女の薬の原料であるとされたことから、この名前がついたそうです。

 

しこりや、お乳が出ることもありま すが心配ありません。お母さんのホルモンの影響がなくなっていくにつれ、自然によくなっていきます。

 

通常、2週間~数か月程度で自然消滅します。

特に 治療は必要はありません。

 

2.早発乳房 (乳幼児の女の子)

 

早発乳房は、思春期前の女の子(多くは乳幼児)に見られる乳房の腫大(ふくらみ)で、他の性早熟徴候を伴わないことが特徴です。

 

ほとんどが2歳 以下(60~85%)および6~8歳の女の子に見られます。
発生頻度は人口10万人当たり40人程度で,めずらしいものではありません.

 

両方の乳房・乳腺が 膨らむことが多いですが、片側だけのこともあります。どんどん大きくなって大人の女性のようになるということはなく一過性です。

 

はっきりとした 原因はわかっていませんが、卵巣から分泌される女性ホルモンが 一時的に出過ぎるのが原因だと考えられています。

 

特に治療の必 要はなく、ほとんどが数年の間に自然に消滅します。 軽度の乳房腫大が持続するものがあります。治療の必要はありません.

 

<性早熟兆候とは>

 

身長の急激な伸び,恥毛や腋毛の出現,月経の発来,骨年齢の著しい促進などで、これらが見られる場合には、思春期早発症などホルモンの病気の可能性がありますので、精密検査が必要となります。

 

3.生理的女性化乳房 (思春期の男の子)

 

思春期の男の子によくある体の変化です。

 

小学生高学年くらいの男の子が、「片方の乳房が腫れた,痛い」との訴え、受診されることが多いです。

 

乳房が、片側あるいは両側で、「親指の先くらい」から「鶏卵くらい」に硬く腫れます。乳輪部が軽く盛り上がり、その下に同心円状にふくらんだ乳腺組織を触れます。痛みを伴うこともあります。

 

思春期の男の子の30~65%に乳房腫大が見られると言われおり、比較的一般的なことです。思春期のホルモンバラ ンスの影響で、一過性に胸が膨らむと考えられています。

 

通常、数ヶ月から1年以内に、自然に消失します。

 

女の子の場合には、二次性徴(思春期)の乳房発育に加えて、乳房の左右差、しこり、痛みを認めることも比較的見られます。

 

まとめ

 

ほとんどがこの3つに当てはまると考えてよく、心配しなくてよいです。ただし、極めて稀にホルモンの 病気、腫瘍の場合もあるので、お子さんに乳腺のしこりを認めた場合には、診察でのチェックしていますので、ご相談ください。

 

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小森 広嗣
小森こどもクリニック院長
日本小児外科学会 小児外科専門医

【医院名】小森こどもクリニック
【住所】〒185-0011
東京都国分寺市本多2-3-3国分寺市商工会館4F
【電話番号】042-322-5585
【診療日・時間】
月~金9:00~12:00/14:00~18:00
土 9:00~13:00
【休診日】水・日・祝日

【予約サイト】WEB予約

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院長 小森 広嗣
記事監修
院長 小森 広嗣
(こもり こうじ)

慶應義塾大学医学部卒業
小児外科学会専門医、小児外科指導医、医学博士

小森こどもクリニックでは、成長の感動や喜びをお子さん ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育ができる社会を創ることをビジョンに活動しています。

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