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予防接種:三種混合ワクチン(DPT)の「任意接種」の考え方について。特に百日咳の流行予防の点で推奨されています。

学童期以降の「百日咳(ひゃくにちぜき)」に対する免疫の維持のために、「三種混合ワクチン(DPT)」の「任意の追加接種」小児科学会で推奨されています(2018年8月1日)

★現状では、四種混合ワクチン(DPT-IVP)が定期接種(合計4回)として行われています。

D=ジフテリア、P=百日咳(ひゃくにちぜき)、T=破傷風を、IPV=ポリオを予防するワクチンが入っています。
定期接種としては、生後3ヶ月から90ヶ月(7歳半まで)の間に合計4回の接種が行われます。
推奨の接種時期は、2歳までに4回の接種が終了していることとなっており、実際に大半のお子さんでは2歳までに、4回接種が完了していることが多いです。

★四種混合ワクチン(DPT-IVP)の定期接種が2歳までに終わっていることの問題点。

百日咳のワクチンの「抗体価」が、学童期(小学校)に上がる頃までに低くなってしまい、再び百日咳にかかりやすくなることです。

★実際に、学童期以降から成人での百日咳の発生が流行しています。

日本では、4回しか接種しないため(海外は6回)、小学校に入るまでの半数が抗体価がなくなっています
・このため、学童以降の成人では、ワクチン接種歴があっても、百日咳に罹患しやすくなります
症状は、風邪症状、長引く咳ですが、診断は難しい場合が多く、また感染力は非常に強く、家族内で伝播し、地域で流行してしまうことです。
・特に家族内で、百日咳ワクチンが接種が始まっていない新生児、赤ちゃんが百日咳にかかると、とても症状が重くなりますので、全体での予防が大切です。

★三種混合ワクチン(DPT)とは
2018年1月に 三種混合ワクチン(DPT)が販売、供給の再開となりました。これにより、三種混合ワクチン(DPT)不活化ポリオワクチン(IPV)がスケジュー ルに再度入れられました
D=ジフテリア、P=百日咳(ひゃくにちぜき)、T=破傷風を予防するワクチンが入っていますがP=百日咳ワクチンが入っていることが鍵となります。

★3種混合ワクチン(DPT)を「①就学前(年長児)」および「②学童期」に任意接種することで、低下した百日咳の抗体価を、再び高く維持することができます。

★小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(2018年8月1日版)の推奨について

①就学前(年長さん)に3種混合ワクチン(DPT)IPV(ポリオ)ワクチン任意接種(自費)と同時に1回目の任意接種
学童期11歳に、DT(2種混合ワクチン:定期(公費))の代わりに、3種混合ワクチン(DPT)を任意(自費)として2回目の任意接種

こうすることで、百日咳ワクチンとして合計6回の接種を受けられるため、百日咳に対する免疫が長期にわたり維持されることになります。

★3種混合ワクチン(DPT)のご希望の方へ

任意での3種混合ワクチン(DPT)での予防接種をご希望される場合には、お電話の予約で承っております。

当院ホームページへはこちらよりお願いいたします。

 

院長 小森 広嗣
記事監修
院長 小森 広嗣
(こもり こうじ)

慶應義塾大学医学部卒業
小児外科学会専門医、小児外科指導医、医学博士

小森こどもクリニックでは、成長の感動や喜びをお子さん ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育ができる社会を創ることをビジョンに活動しています。

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