

現在、日本脳炎ワクチンが不足しています。
日本脳炎ワクチンは、合計4回の定期接種となっていますが、スケジュール通りに接種が受けられなくて困っているご家族も多いと思います。
「いつになったら受けられるの?」「もっと早く受けられないの?」とご不安やヤキモキされているご家族も多いと思います。
最近、「2回まで打ったのに、3回目が打てなければ意味がないんじゃない?」というご質問をいただきましたので、現状のデータに基いてお話をいたします。
結論からお話しますと、
初回の2回接種でも充分な免疫がつきますので、まずは2回接種できていればひとまずは大丈夫です。
ワクチンの2回の接種で、抗体陽転率(免疫がついたかどうかの基準)は99.2%というデータがあります。
すなわち2回の接種だけでも、とりあえずのところでは日本脳炎の防御はできると考えてもよいということになります。
ワクチンの供給が早く安定して欲しいところですが、
来年以降には日本脳炎ワクチンの生産ラインが回復するという話もありますので、
進捗状況は確認ししつつ、現状の出来る対応をしていくのがよいと考えます。
最終的には、定期通りの4回まで接種を受けることが、しっかりと免疫をつけていくためにも必要ですが、なるべく多くの人がまずは2回の接種ができるように、ワクチンをシェアできるのが現状のあり方と感じます。
小児科学会からも、まずは2回接種を目標にしましょうという内容の掲示がありましたので、ご参考までにリンクを貼っておきます。
日本脳炎ワクチン供給不足が見込まれる現状での医療施設における対応
-日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会からのお願い-
http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=242;