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トイトレは焦らなくて大丈夫!個人差を理解してお子さんのペースで排便習慣を育てる方法

トイレトレーニング(トイトレ)は、2~5歳のお子さんにとって大きな成長のステップです。

 

しかし、「思うように進まない」「いつになったら排便が習慣化するのか分からない」と悩む親御さんも少なくありません。

 

小児便秘専門外来の現場では、「3歳頃にトイレトレーニングが完了する子が多い」というのは一般的な目安であり、実際には4~5歳、小学校入学間近になってようやくトレーニングが終わるお子さんもいます。

 

大切なのは、トイレトレーニングには個人差があることを理解し、お子さん一人ひとりのペースや性格に合わせて進めることです。焦らず、無理なく、楽しみながら取り組むことで、最終的には「トイレは安心して排便できる場所」という習慣が身についていきます。

 

この記事では、トイレトレーニングが思うように進まず悩んでいる親御さんに向けて、個人差を尊重したアプローチ方法や実践的なコツをご紹介します。

 

1. トイトレが進まない理由は個人差にあり

 

トイレトレーニングの進み具合は、お子さんの発達段階や性格、便秘の有無などによって大きく異なります。そのため、他の子と比べて「なぜうちの子だけうまくいかないんだろう…」と悩む必要はありません。

 

トイレトレーニングしている子供

 

3歳頃に完了する子が多い理由

 

– 3歳頃になると、身体の発達が進み、自分で行動したいという自主性が育ち始めます。また、排尿や排便をコントロールする力も向上するため、トイトレが比較的スムーズに進むケースが多いです。

 

4~5歳、小学校入学前に完了するケースもある

 

– 慎重な性格のお子さんや、便秘が続いているお子さんは、トイレへの抵抗感が強く、習慣化するまでに時間がかかることがあります。

 

– 特に排便時の痛みの記憶が残っている場合、「トイレ=怖い場所」という印象を払拭するまでに時間がかかることも珍しくありません。

 

2. トイレを嫌がる理由を理解しよう

 

トイレトレーニングが進まない理由を理解することは、解決への第一歩です。以下に、主な心理的・身体的な要因を挙げます。

 

心理的な要因

 

1. 痛みの記憶

 

便秘などで排便時に痛みを経験したお子さんは、「排便=痛いもの」と認識し、トイレそのものを避けるようになることがあります。

 

2. トイレ環境への抵抗

 

トイレの水が跳ね返る感覚や、うんちが落ちたときの音を怖がるお子さんもいます。特にトイレトレーニングを始めたばかりの2~3歳のお子さんに多いケースです。

 

3. 失敗の不安

 

「トイレで出せなかった」「失敗して怒られた」という経験が、自己否定感やプレッシャーとなり、トイレを避ける原因になることがあります。

 

身体的な要因

 

1. 便座が合わない

 

本人にとっての安心、納得には個性があります。足が地面に届かない便座や、良かれと思って使用している補助便座が逆に窮屈に感じるなど、大人には理解できない本人の気持ちが隠れていたりします。

 

2. 便秘が続いている

 

排便の痛みがある状態では、「トイレに行きたくない」「いく必要がない」という気持ちが強くなり、トイレ排便を嫌がるようになることがあります。

 

3. トイトレは教科書的な方法にこだわらない!お子さんに合ったスタイルを探そう

 

補助便座や踏み台、おまるなど、トイトレに使われる「定番」の道具は効果的なこともありますが、すべてのお子さんに当てはまるわけではありません。

 

小児科医として現場で感じるのは、「親御さんが柔軟な視点を持つことが、トイトレ成功の鍵」だということです。

 

試行錯誤してお子さんに合った方法を探しましょう

 

大切なのは、「お子さんにとってどの方法が一番合うのか」を楽しみながら見つけること。以下に、さまざまなスタイルの例をご紹介します。

 

具体例:さまざまなスタイル

 

1. 補助便座を使わず、直接便座に座る

 

補助便座が窮屈に感じるお子さんには、直接便座に座るほうが自然に排便できることがあります。

 

2. 便座に四つん這いで座る

 

便座の上で四つん這いの姿勢を取ると、排便しやすいと感じるお子さんもいます(和式トイレスタイルでしゃがむ)。

 

3. 体育座りをする

 

お尻を便座から少し浮かせ、体育座りのような姿勢で排便するスタイルが合う子もいます。

 

4. 足をぶらぶらさせる

 

踏み台を使うと窮屈に感じる場合、足を自由にぶらぶら動かせる方が力を入れやすいお子さんもいます。

 

4. トイレへの抵抗感を減らす具体的な工夫

 

トイレ環境を整える

 

– 音や水跳ねを防ぐ

 

トイレットペーパーを水面に敷いておくと、水跳ねや音を防げます。これだけで「怖くなくなった!」と安心するお子さんもいます。

 

– 便座を安定させる

 

足が地面に届くように踏み台を使う、体に合った補助便座を選ぶなど、リラックスできる姿勢をサポートします。逆に、フリーなほうが好む場合もあります。

 

トイレタイムを楽しくする

 

– 短い歌やタイマーを活用

 

1分程度の短い歌を歌ったり、砂時計を使ったりして「楽しい時間」として演出するのがおすすめです。

 

– トイレを「冒険」にする

 

「今日はうんちさんをトイレのお城に届ける冒険だよ!」とストーリー仕立てにすると、トイレへの抵抗感が和らぎます。

 

5. 焦らず、少しずつ進めることが成功のカギ

 

トイレトレーニングの進み方には個人差があります。他の子供と比べず、親御さんが焦らずお子さんのペースに合わせて進めることが大切です。

 

小さな成功を褒める

 

– トイレに座れただけでも「今日は座れたね、すごいね!」と褒めてあげてください。

– 失敗しても叱らず、「次はきっとうまくいくよ」と前向きな言葉をかけることが大切です。

 

まとめ〜お子さんのペースを尊重しながら、焦らず楽しく取り組もう〜

 

トイレトレーニングは、親御さんとお子さんが一緒に取り組む成長のプロセスです。焦らず、お子さんの個性やペースに合わせて進めることで、最終的に「トイレは安心できる場所」という習慣が身についていきます。

 

当院の便秘外来について

 

当院の便秘外来では、お子さんの排便の個性や状況に合わせたアドバイスを行い、無理なく、確実にトイレトレーニングを進められるようサポートしています。

お困りごとや不安があれば、ご相談ください。一緒にお子さんの健康な排便習慣を育てていきましょう!

 

当院では便秘専門サイトでも情報を発信しています!

 

子どもの便秘専門サイト

院長 小森 広嗣
記事監修
院長 小森 広嗣
(こもり こうじ)

慶應義塾大学医学部卒業
小児外科学会専門医、小児外科指導医、医学博士

小森こどもクリニックでは、成長の感動や喜びをお子さん ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育ができる社会を創ることをビジョンに活動しています。

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