2019年4月07日

お子さんの便秘の治療において、“排便のリズム”を作る練習(習慣)が大切であることを、これまでのブログ記事でお伝えしてきております。
“排便のリズム”ができている状態とは、「すんなり、すっきり、しっかり」と排便できている状態で、トイレ・トレーニングをスムーズに進めるにはとても大切な条件です。できれば、毎日の”排便リズム”であることがより理想です。
グリセリン浣腸を柱に”排便リズム”を作ることを推奨していますが、グリセリン浣腸が優れているのは、「すんなり、すっきり、しっかり」うんちを出せることにあります。そして、もう一つ大切な役割は、「排便のタイミング」を決めることができることです。
排便は「朝」か「夜」に済ませることができれば、学校生活や社会生活がスムーズであると考えています。飲み薬だと、いつ便意を催すかわからないため、排便のタイミングが決められるという点では浣腸に軍配があがります。なるべくなら日中に便意を催さないほうがよいですね。
グリセリン浣腸により「朝」か「夜(夕)」のどちらかで排便をする習慣を作ることが可能です。そして、「朝」か「夜(夕)」のどちらかに時間帯を決めて、グリセリン浣腸を行ってください。
例えば「夕食後、歯磨きをして、お風呂に入る前」など、「うんちタイム」の時間帯を作ると、排便の体内リズムができやすいです。その時間にうんちをしないと気がすまない状態になると理想で、毎日の排便の習慣づくりの基礎となります。
そして、よくご質問をいただくのですが、排便のタイミングは、「朝」でも「夜(夕)」のどちらでも問題ありません。なんとなく朝の排便がよい、と思っていらっしゃる方も多いと思いますが、実は根拠はありません。
夜のほうが時間が取れるご家族も多いと思います。迷わず、「夜(夕)」にグリセリン浣腸をお行ってください。そして、できるだけグリセリン浣腸をする時間帯を決めて、毎日を目標に、淡々と練習を続けましょうね。
長い目で、例えば、小学生に上がったら、「朝」の排便リズムがよいとなれば、その時点から「朝」に時差を変更すればよいので、今、お母さん、お父さんが、確実に取り組みやすい時間で行ってくださいね。
当院では便秘専門サイトでも情報を発信しています!

浣腸の使い方を、もっとくわしく知りたい方へ。 便秘専門サイトに、グリセリン浣腸の安全性(「おしりの傷から成分が入ると危ない」という誤解)と、痛くないための3つのコツをまとめた詳しい解説があります。
👉 【小児外科医解説】子どもの便秘とグリセリン浣腸|「傷から入ると危険?」の誤解と、痛くない正しい使い方
便秘の治療を続けても、手応えが出ないとき。 腸を動かす材料(鉄やビタミンDなど)が足りていないことがあります。当院の栄養外来では、血液検査で体の土台を確かめています。
– 子どもの便秘と栄養|鉄・ビタミンD不足と「入れる順番」
– 栄養外来のご案内
合わせて読みたい関連記事
▶ 子どもの便秘と栄養|鉄・ビタミンD不足と「入れる順番」
お腹の不調が長引くお子さんの背景にある栄養を、便秘専門サイトで解説しています。
栄養のヒントを、LINEで受け取る
子どもの栄養について、診察室では話しきれないことや、「今日ひとつだけできること」を、小森こどもクリニック 栄養の公式LINEで少しずつお届けしています。ご登録いただくと「栄養療法スタートアップガイド」もお読みいただけます。何から始めればいいか迷う方は、ここから受け取ってください。
「うちの子はどうだろう」と確かめてみたい方へ
浣腸の時間帯が決まらない、このまま続けていいか迷うときは、お一人で抱え込まずにご相談ください。当院の便秘外来では、小児外科専門医が、いまの排便の様子とこれまでの経過をうかがい、浣腸の続け方と自分で出せるようになるまでの見通しを一緒に考えます。遠方の方の受診の窓口も、下のページにまとめています。
ご予約は、当院ホームページの予約システム(デジスマ診療アプリ)から承っています。
すでに通院中の方へ:排便の練習は、良い日と戻る日をくり返しながら進みます。気になることは、次の診察でそのままお聞かせください。
院長の本|『うんちが出ない!』(2026年12月9日発売)

この記事でお伝えしていることを、一冊にまとめました。年間5,000人が受診する便秘専門外来から生まれた、子どもの便秘の本です。治療コース契約書・排便カレンダーなど、診察室で実際に使っている道具を5大特典として付けています。
診察室の外の発信
診察室では話しきれないこと、医師が何を考えながら診ているのかを、Xでも書いています。
小児外科医 小森広嗣🩺栄養×お腹 @KomoriKodomoCL
この記事の執筆・監修者
小森こどもクリニック 院長 小森 広嗣(こもり こうじ)
小児外科専門医・指導医、医学博士。慶應義塾大学医学部卒業後、東京都立小児総合医療センター外科医長などを経て、小森こどもクリニックを開院。小児外科の出身として、いまは地域の中で、お腹と栄養の外来を深く追求している。
「成長の感動や喜びをお子さん・ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育てができる社会を創る」ことを自身のビジョンとし、診療と情報発信の両輪で活動している。
▶ 著書:『うんちが出ない!』(英智舎・2026年12月9日発売)
▶ 取材・講演のお問い合わせ:press@komori-kodomo.com
