2022年4月13日

監修:小児外科専門医 小森 広嗣(小森こどもクリニック院長)/最終更新:2026年10月19日
見張りイボとは
お尻を拭いていて、肛門のふちに小さな「イボ」のようなふくらみを見つけると、ご家族は驚かれると思います。
見張りイボは、肛門の皮膚が「切れては治る」をくり返したあとにできる、皮膚のひだのようなふくらみです。切れ痔(裂肛)の傷あとが盛り上がったもので、悪いできものではありません。
見張りイボそのものは、多くの場合、治療しなくても大丈夫です。大切なのは、その奥に「切れ痔をくり返すほど、うんちがつらくなっていないか」を見ることです。この記事の下に、実際の写真も載せています。
こどもの肛門の皮膚は弱いので、うんちが肛門を通るときに、肛門の皮膚(入口)が切れてしまうことがあります。
この切れてしまった状態を「裂肛(れっこう)」と呼びます。「切れ痔(きれじ)」という言い方をする場合もあります。
うんちが肛門を通るときに、肛門の皮膚を傷つけてしまうことで裂肛になります。
裂肛の症状は?
排便時に「痛み」や「出血」を起こすことで発覚する場合が多いです。
特に、うんちが硬い状態では、裂肛になりやすいのですが、硬くなくても、体調、食べ物、たまたま、切れてしまうことがあります。
デリケートな肛門の皮膚はちょとしたことで切れやすいということでもあり、出血や痛みが続かなければ心配しなくてもよい場合が多いです。
見張りイボと裂肛の関連は?
見張りイボは、肛門の皮膚が「切れ」ては「治り」を繰り返すことで、皮膚の皮膚(傷跡)が盛り上がってイボ状になります。
裂肛が続くと、見張りイボができるということです。
この見張りイボ自体は、裂肛を繰り返し、戦った跡の傷跡(きずあと)であって、これ自体は特に治療しなくても大丈夫です。


見張りイボは自然に治る?痛い?——よくある3つの疑問
Q. 見張りイボは自然に治りますか?
切れ痔が治まってくると、小さくなることもあります。一方で、ふくらみがそのまま残ることも少なくありません。残っていても、痛みや便秘がなければ、多くは治療の必要はありません。
Q. 見張りイボは痛いですか?
イボそのものが痛むことは、あまりありません。お子さんが痛がるときは、すぐそばの切れ痔(裂肛)が痛んでいることが多いものです。
Q. どんなときに受診するとよいですか?
- うんちのたびに痛がる・泣く
- うんちに血がつくことをくり返す
- 痛みがこわくて、うんちを我慢している
- うんちが硬い、何日も出ないなど、便秘がある
- お尻が赤く腫れて痛がる、膿が出る(切れ痔とは別の病気のことがあります)
切れ痔の治し方は、便秘専門サイトの「子どもの切れ痔(裂肛)」の記事で詳しくお話ししています。お尻が赤く腫れて膿が出るときは、赤ちゃんの肛門周囲膿瘍の記事もご覧ください。
裂肛や見張りイボが問題になる場合は?
問題は、痛みのために、うんちを我慢してしまうことです。
切れて痛いを繰り返し、我慢を続けていくと、うんちをするのが苦痛になり、結果として、慢性便秘の引き金となってしまうことがあります。
見張りイボを見たら【便秘】がないか確認しましょう!
実は痛い裂肛を繰り返していて、本人がつらい思いをしているのではないか?
あるいは、実はうんちを出すのが嫌で、便秘になっていないか?を探す手がかりとして「見張りイボ」をみることが重要です。
実際には、現場でお子さんの肛門を診察すると、裂肛+見張りイボがあるお子さんは多くいて、でも無症状の場合も多く、痛みや便秘がなければ大丈夫です。
本当に便秘がないか?実は本人が排便をつらいと思っていないかを探してあげることが大事です。
見張りイボが、肛門で、トラブル(痛み、便秘)を見張ってくれている役割を担っているといえます。便秘を疑うきっかけを作ってくれる存在(実は味方?!)です。
🎥 【動画で解説】「様子見」と言われ続けてきたご家族へ
便秘がなかなか治らず行き場を失っている方へ。まずは小森院長からのメッセージ動画(約5分)をご覧ください。便秘治療の方向性についてお話ししています。
切れ痔の回復と「栄養」の関係
肛門の傷(裂肛)がなかなか治りにくいお子さんの場合、便秘の治療に加えて、「傷を治す力」そのものに目を向けることも大切です。
傷の修復には亜鉛、コラーゲン合成に不可欠なビタミンC、組織への酸素を運ぶ鉄が必要です。これらの栄養素が不足していると、傷の治りが遅くなることがあります。
当院の分子栄養学外来では、お子さんの栄養状態を血液検査で評価し、便秘の改善と「からだの回復力」を同時にサポートしています。
▶ 子どもの不調を栄養で改善|当院の分子栄養学・詳しい治療の流れと費用
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見張りイボのもとになる切れ痔の治し方を、便秘専門サイトで詳しく解説しています。
▶ 【小児外科医が解説】子どもの便秘、原因と解消法を徹底解説|2026年最新版
子どもの便秘の全体像を、便秘専門サイトでまとめています。
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便秘の治療を続けても手応えが出ないときに、栄養から見直す考え方をまとめています。
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「うちの子はどうだろう」と確かめてみたい方へ
お尻の出血や見張りイボが気になるときは、お一人で抱え込まずにご相談ください。当院の便秘外来では、小児外科専門医が、いまの排便の様子とこれまでの経過をうかがい、便秘の治療と、お尻の傷を治す順番を一緒に考えます。遠方の方の受診の窓口も、下のページにまとめています。
ご予約は、当院ホームページの予約システム(デジスマ診療アプリ)から承っています。
すでに通院中の方へ:排便の練習は、良い日と戻る日をくり返しながら進みます。気になることは、次の診察でそのままお聞かせください。
院長の本|『うんちが出ない!』(2026年12月9日発売)

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小児外科医 小森広嗣🩺栄養×お腹 @KomoriKodomoCL
この記事の執筆・監修者
小森こどもクリニック 院長 小森 広嗣(こもり こうじ)
小児外科専門医・指導医、医学博士。慶應義塾大学医学部卒業後、東京都立小児総合医療センター外科医長などを経て、小森こどもクリニックを開院。小児外科の出身として、いまは地域の中で、お腹と栄養の外来を深く追求している。
「成長の感動や喜びをお子さん・ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育てができる社会を創る」ことを自身のビジョンとし、診療と情報発信の両輪で活動している。
▶ 著書:『うんちが出ない!』(英智舎・2026年12月9日発売)
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