陰唇癒合
陰唇癒合


陰唇癒合とは、女の子の左右の小陰唇がくっつき、膣口(ちつこう)が隠れてしまっている状態です。炎症や感染がきっかけで起こることが多く、乳幼児健診やおむつ替えのときに発見されるケースがよくあります。
膣や尿の出口をふさいでしまうことで、排尿障害や膀胱炎、膣炎を引き起こす可能性があるため、見つかった段階で適切に治療を行うことが大切です。なお、子宮や卵巣などの内性器に異常を伴うことはほとんどありません。
当院では、小児外科専門医がこの疾患の治療に対応しています。デリケートな部位だからこそ、お子さんの体を熟知した専門医のもとで治療を受けていただくことが大切だと考えています。
陰唇癒合は自覚症状がほとんどないことが多いのですが、以下のようなサインに気づいた場合は受診をおすすめします。
就学期以降に初めて見つかるケースもあります。発見が遅れた場合でも、見つかったタイミングで治療を行えば問題ありません。気づいたときが受診のタイミングです。
女の子の外陰部は構造が複雑で、分泌物や垢がたまりやすく、おむつをしている時期は尿や便による刺激を受けやすい場所です。こうした慢性的な炎症や感染が原因で、左右の小陰唇がくっついてしまうことがあります。
陰唇癒合は、症状がなく、くっついている範囲が小さい場合には自然にはがれることもあり、様子を見たり、塗り薬を使ったりする方法もあります。当院は小児外科のクリニックとして、くっついている部分をはがす処置を基本としてご提案しています。ほかの医療機関で塗り薬を続けてもよくならず、はがす処置を受けに来られるご家族もいらっしゃいます。診察でお子さんの状態を確認し、ご家族と相談して決めます。
小児外科専門医が、外来でガーゼを使って、くっついている部分をはがします(剥離)。メスを使うことはなく、入院の必要もありません。


処置のあとの2週間は、再びくっつかないように、ステロイド軟膏をご自宅で塗っていただきます。2週間後の診察でくっついていなければ、次の2週間はワセリンを塗って、はがした部分の肌を整えます。もう一度診察して問題がなければ、その後は何も塗らずに1か月様子を見て、大丈夫であれば通院を終えます(全体でおよそ2か月が目安です)。
再びくっついてしまうお子さんも一定の割合でいます。その場合は、その都度お伝えしながら治療を続けます。ご家庭でも再びくっついていないかを見ていただき、気になる変化は次の診察でお知らせください。ご自宅で無理にはがすことは避けてください。
陰唇癒合は再発することがあります。日頃のケアで外陰部を清潔に保つことが、再発予防にいちばん大切です。
| おしっこのとき | 皮膚についたおしっこを拭き取り、仕上げに1回拭いてあげましょう |
|---|---|
| うんちのとき | 汚れが取れたのを確認してから、仕上げに1回拭いてあげましょう |
おむつ交換と同じように、外陰部の割れ目を左右に軽く開いて洗ってあげましょう。おしっこやうんちが皮膚についたまま放置すると炎症の原因になりますので、毎日の入浴で清潔を保つことが大切です。
陰唇癒合はデリケートな部位に起こる疾患です。だからこそ、小児の体の構造を深く理解している小児外科専門医のもとで、きちんと治療を受けていただきたいと考えています。
お子さんの成長を見据えながら、一人ひとりの状態に合わせて対応いたします。健診で指摘された場合はもちろん、ご自宅で気になることがあれば、いつでもご相談ください。
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