包茎
包茎
包茎(ほうけい)とは、おちんちんの皮(包皮)をひっぱっても、尿道口(おしっこの出口)が見えてこない状態です。
男の子は包茎の状態で生まれるのが自然です。これは亀頭を守るための正常な構造であり、成長とともに包皮が少しずつむけていくのが通常の経過です。すぐに治療が必要なケースは限られていますので、まずは安心してください。
ただし、以下のような症状がある場合は、早めにご相談ください。
当院では、ご自宅での塗り薬とブジー(包皮をむく練習)を基本とした保存的な治療を大切にしています。小児外科専門医の視点で「手術が必要かどうか」を見極めたうえで、手術に頼らない方法から始めています。
包茎の治療は、一度の受診で終わるものではありません。ご家庭でのケアの積み重ねが、改善につながっていきます。すぐに結果が出なくても焦る必要はありません。お子さんの成長に合わせて、ご家族と一緒に根気よく、長い目で取り組んでいくこと——それが当院のスタンスです。
外来では、包皮の状態を確認しながらブジーの手技を丁寧にお伝えし、ご自宅で安心して続けられるようサポートします。
当院では1歳前後からブジーの指導を開始しているご家庭が多くあります。6〜7か月健診や9〜10か月健診で包茎を指摘され、「早めにトレーニングを始めたい」とご来院される方もいらっしゃいます。早い段階から少しずつ始めることで、無理なく進められますので、健診で気になった方はいつでもご相談ください。
立っておしっこをするとき(2〜3歳ごろが目安)に、まっすぐおしっこが飛ぶようにしてあげることが治療のゴールです。排尿時の痛みや亀頭包皮炎を繰り返す場合は、年齢に関わらず早めの治療が必要です。

包茎の程度に応じて、通院の頻度とご自宅でのケアの配分が変わります。
ご自宅でのブジーが難しい段階です。まずは外来での処置を中心に進めます。元に戻りやすいため、1〜2週間おきに通院していただき、ご自宅でブジーができる状態を目指します。
尿道の先端が少し見える段階です。ご自宅でもブジーを続けていただきながら、月1回程度の受診で包皮の状態を確認し、さらにむける状態を目指します。
ご自宅で尿道先端が出せるようになった段階です。ただし、癒着や包皮の硬さが残っていることがあり、ブジーを休むと元に戻ることがあります。2〜3か月に1回受診して、状態と手技を確認していきます。
包皮の先端が硬い場合は、ステロイド軟膏を塗って包皮の柔軟性を高める治療を併用します。包皮にだけ使用するため、全身への副作用の心配はほとんどありません。
保存的な治療を続けても包皮が硬く改善が見込めない場合(真性包茎で瘢痕化が強い場合など)は、手術(包茎手術)が必要になることもあります。ただし、小児の包茎で手術に至るケースは限られています。手術が必要と判断した場合は、連携する専門施設へご紹介します。
お風呂のときに、以下のケアを毎日続けていただくことが大切です。
| ブジー | おちんちんの皮を手前にひっぱり、尿道口が見えるまでむいて戻す。これを2〜3回繰り返します |
|---|---|
| 必ず元に戻す | 包皮は必ず元に戻してください。戻らなくなった場合はすぐに受診してください(嵌頓包茎) |
| ステロイド軟膏 | 医師から指示がある場合は、入浴後に皮の先端に塗布します |
| 洗いすぎに注意 | 清潔は大事ですが、普通にお風呂に入っていれば大丈夫です。おちんちんだけを一生懸命洗う必要はありません |
| 恥垢について | 黄白色のかたまり(恥垢)が見えることがありますが、無理にむいて洗わなくても問題ありません |
小児期の包茎は病気ではありません。しかし、生活に支障がある場合は治療が必要です。「うちの子は大丈夫?」と気になったときが、ご相談のタイミングです。
包茎の治療は、ご家族が根気よく続けてくださることが何より大きな力になります。お子さんの成長とペースに合わせた進め方を、一緒に考えていきます。
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