小児の便秘治療|「浣腸か薬か?」迷う前に知っておきたい正しい選び方|こどもの便秘専門サイト|東京都国分寺市の小児科|小森こどもクリニック

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こどもの便秘Q&A

小児の便秘治療|「浣腸か薬か?」迷う前に知っておきたい正しい選び方|こどもの便秘専門サイト|東京都国分寺市の小児科|小森こどもクリニック

小児の便秘治療の考え方

子どもの便秘、「まず何をすべき?」と悩むご家族へ

 

「浣腸ってクセになりそうでちょっと心配」

 

「飲み薬も苦手で飲ませるのも大変」

 

「治療を続けているけれど、よくなっている気がしない、、、」

 

このように、小児の便秘治療には多くの不安や疑問がつきまといます。

 

当院には、飲み薬ではうまくいかない重症の便秘でお悩みのお子さんが多く来院されます。そんな中、効果的な方法の一つとして「グリセリン浣腸」を使って排便リズムを整える治療です。

しかし、世の中には浣腸に関する誤解や不安が根強く残っています。

 

本記事では、そんな誤解をひとつずつ取り除きながら、「なぜ浣腸を使うのか?」「どんなふうにステップアップしていくのか?」を解説していきます。

 

なぜ「浣腸」からスタートするのか?

 

便秘治療は「リズム作り」がカギ

 

便秘が長引いている子どもに共通するのは、排便のリズムが崩れていること。

 

グリセリン浣腸を使う目的は、単にその場で便を出すことではありません。

 

「毎日出す」ことを体に覚えこませる

 

→ これが、後に自然な排便へとつながる“土台”になります。

 

一時的な処置ではなく、脳と腸が「排便のタイミング」を学ぶプロセスと考えてください。

 

 「突然、薬で出るようになった=浣腸不要」は誤解です

 

「浣腸をやめて飲み薬にしたら、急に出るようになった。じゃあ最初から薬でよかったのでは?」

 

このような声もありますが、実はこれは浣腸で整えてきたリズムが効いている証拠です。

 

飲み薬で出るようになったのではなく、

 

– 浣腸で作った「出す習慣」

– 体が排便を覚えた経験

 

があって初めて、次のステップに進めているのです。

 

治療の選択肢は2つ、それぞれの特徴を知ろう

 

便秘治療には主に2つのアプローチがあります。

⚫︎グリセリン浣腸

 

メリット

 

– 確実に出せる即効性

– 便が残りにくく、腹痛や不快感の改善が早い

– 「出す感覚」を体で覚えられる

 

デメリット

 

– お尻に触れる抵抗感がある

– 姿勢や挿入に親の手間や不安がある

– やり方を間違えると直腸を傷つけるリスク

 

⚫︎内服薬(飲み薬)

 

メリット

 

– お尻に触れないので抵抗が少ない

– 飲みやすい薬なら続けやすい

– 外出先でも使いやすい

 

デメリット

 

– 薬を飲むのが苦手な子も多い

– 便が柔らかくなりすぎて漏れやすい

– 重症の場合は排便リズムが作りにくい

 

浣腸と薬、どちらを選べばいいの?

 

答え:お子さんによってベストな方法は違います。

 

– 初期段階では浣腸で「しっかり出す」習慣を身につけ、

– 徐々に内服薬へ移行、

– やがては薬なしで自然に出せる体へ

 

というステップアップ型の治療が効果的です。

 

その子の便秘の重症度、性格、生活スタイルに合わせて、治療法を柔軟に組み立てることが重要です。

 

便秘治療のゴールは「段階的」に考えよう

 

◯ 短期目標:とにかく「便をためない」

 

– 便秘でお腹が張ると、食欲も気分も落ち込みやすくなります

– 浣腸や飲み薬を使って、まずは「毎日出す」習慣づくり

 

 

◯ 長期目標:最終的に「自力で出せる」状態へ

 

– 排便のリズムが安定してくると、自然と「薬なしでも出せる日」が訪れます

– 無理なく、お子さんの体が排便を覚えていくプロセスが大切です

 

おわりに〜迷ったときは、一緒に考えましょう〜

 

浣腸も飲み薬も、それぞれに役割があり、どちらも大切な治療の一環です。

 

大切なのは、「どちらが正しいか」ではなく、

「どちらがその子にとって無理なく続けられるか」を一緒に考えていくこと。

 

当院では、親御さんの不安やお子さんの気持ちにも配慮しながら、一人ひとりに合った便秘治療をご提案しています。

 

「こんなことで相談していいのかな?」ということも、便秘外来でご相談くださいね。

 

 

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この記事の執筆・監修者

 

小森こどもクリニック 院長 小森 広嗣(こもり こうじ)

 

慶應義塾大学医学部を卒業後、東京都立小児総合医療センター外科医長などを経て、東京都国分寺市に「小森こどもクリニック」を開設。現在は、日本でも珍しい小児外科専門医が開設する「便秘専門クリニック」として、年間延べ約5,000人の診療にあたっている。その実績から、都内のみならず遠方や海外からの受診・相談も多く、セカンドオピニオンも積極的に受け入れている。丁寧な対話を通じてご家族と「治療のゴール」を共有し、一人ひとりの状況に合わせて治療戦略をカスタマイズする、オーダーメイドの診療スタイルを実践している。日本小児外科学会認定の小児外科専門医・指導医、医学博士。

 

「成長の感動や喜びをお子さん・ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育てができる社会を創る」ことを自身のビジョンとし、診療や情報発信を行っている。

 

▶ メディア掲載:VERY web「うちの子トイレでうんちができないんです」問題

 

参考文献

日本小児栄養消化器肝臓学会, 日本小児消化管機能研究会 編. 小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン. 診断と治療社, 2013.

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