【小児の便秘】出口の見えない悩みに、伴走する治療を。|年間5000組に伴走する小児外科医の哲学|こどもの便秘専門サイト|東京都国分寺市の小児科|小森こどもクリニック

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こどもの便秘Q&A

【小児の便秘】出口の見えない悩みに、伴走する治療を。|年間5000組に伴走する小児外科医の哲学|こどもの便秘専門サイト|東京都国分寺市の小児科|小森こどもクリニック

便秘治療を頑張る子供と家族

はじめに

 

「お子さんの便秘治療、ゴールはどこにあると思いますか?」

 

もし、こうお尋ねしたら、多くのお父さんお母さんは「毎日スッキリと便を出すことです」とお答えになるかもしれません。もちろん、それはとても大切な目標の一つです。

 

ですが、もし本当のゴールが、ただ薬を飲み続けることの、もう少し先にあるとしたら――。

 

こんにちは。小森こどもクリニック院長で、小児外科医の小森広嗣です。
当院の便秘外来には、年間で延べ5000人月にすれば500人近いお子さんたちが、様々な悩みを抱えていらっしゃいます。

 

この記事では、なぜ私たちがこれほど「子どもの便秘」というテーマに情熱を注ぐのか、そして私たちが治療において何を哲学とし、何を大切にしているのか、その全てをお話ししたいと思います。

 

なぜ、私たちはここまで「便秘」というテーマに向き合うのか

 

私が小児科医として、そして小児外科医としてキャリアを歩む中で、数え切れないほど目にしてきた光景があります。

 

それは、便秘によって生活全体の質(QOL)が蝕まれ、笑顔を失っていく子どもと、その隣で途方に暮れるご家族の姿です。

 

「うんちが出ない」という問題は、決してそれだけで終わりません。お腹が張ってご飯が食べられない。いつもイライラして機嫌が悪い。夜泣きをする。そして、そんな我が子を前に、親もまた「自分の育て方が悪いのだろうか」と自身を責めてしまう。たかが便秘、されど便秘。それは、時に家族の日常から彩りを奪ってしまうほどの、深刻な問題になり得るのです。

 

この現実を前に、「ただ薬を出して終わり」という医療では不十分だと、私はずっと感じていました。一人ひとりの生活背景にまで深く分け入り、その家族の“物語”に寄り添い、根本的な解決と自立までを支える場所が必要だ。その強い想いが、この便秘外来の原点であり、今も私たちの情熱を燃し続ける理由です。

 

1. 「便秘」という診断の、その先へ。私たちが向き合うのは、一人ひとりの“物語”です

 

私たちが診察室で最初にお聞きしたいのは、病名や症状の長さではありません。まず知りたいのは、「便秘のせいで、今、何に一番困っていますか?」ということです。

 

なぜなら、一人ひとり、ご家族の数だけ、全く異なる「物語」があるからです。

 

✔️「もうすぐ幼稚園なのに、オムツが外れなくて…」 トイレトレーニングの壁の前で、深い焦りを感じていませんか?

✔️「うんちの度、『いたいー!』と泣き叫ぶんです」我が子が苦しむ姿を見るのは、本当に辛いことですよね。

✔️「なんだかいつも機嫌が悪いし、ごはんも全然食べないんです」お腹の不快感が、お子さんの生活全体の質を下げてしまっているのかもしれません。

✔️「このお薬、いつまで続ければいいんでしょうか…」終わりの見えない治療に対して、不安を感じていませんか?

 

これらの悩みや不安、焦りといった感情のすべてが、ご家族の“物語”です。私たちは、その物語に深く共感し、理解することから治療を始めます。

 

2. 治療の“現在地”を常に共有する、ということ

 

ご家族が抱える最大の不安は、「自分たちのやっていることが正しいのか、ゴールまであとどれくらいなのか」という“現在地”がわからないことです。治療という長い旅路で道に迷ってしまったら、誰でも不安になりますよね。

 

ですから、私たちの外来では、いわば「治療の地図」を広げ、ご家族が今どこにいるのかを明確にお伝えすることを何よりも大切にしています。

 

⚫︎「今は旅の始まりの段階です。焦らず、まずは安心・安全な道を作ることを最優先しましょう」

⚫︎「順調ですよ!『早く薬をやめなければ』と焦る必要はありません。今の継続が、未来の力になります」

⚫︎「ここが一番の頑張りどころです。時に激流を乗り越えるような大変さもありますが、今アクセルを踏むことが、数ヶ月後の“楽”に繋がります」

⚫︎「素晴らしい!もうゴールは目前です。ここからは、どうやって安全に着陸していくかを一緒に考えましょう」

 

そして、どんな状況であれ、私たちの根底にある想いはただ一つです。「私たちは、常にあなたの家族の応援団です」。あなたの“これまで”を否定することから始めることは、決してありません。

 

3. 私たちが目指す、本当のゴール

 

では、私たちが目指す治療の最終的なゴールはどこにあるのでしょうか。
それは、お子さん自身が健やかな排便習慣を身につけ、薬に頼らずとも快適な毎日を送れるようになる『排便への自立』です。

 

しかし、私たちが本当に大切にしている価値は、そのさらに先にあります。治療は、時として親子にとってハードなトレーニングになりますが、その親子で力を合わせて困難を乗りこえた経験は、お子さんの自己肯定感を育み、ご家族の絆を深める、何物にも代えがたい財産になると信じています。

 

困難の先にあるお子さんの成長と、ご家族の絆が深まるその感動的な瞬間に立ち会えること。むしろ私にとっては、それこそがこの治療における“本丸”であり、最大の喜びなのです。

 

「あの時、家族みんなで頑張れたから大丈夫」。その成功体験は、便秘という問題だけでなく、お子さんがこれから先の人生で出会うであろう、様々な壁を乗り越えるための、大きな大きな力になる。私たちは、その感動的な瞬間に立ち会うために、この仕事をしていると言っても過言ではありません。

 

4. 私たちの診療が、全てのご家族にとっての「正解」ではないかもしれない、ということ

 

ここまでお話ししてきたように、私たちは、お子さんの症状の奥にある“物語”に、とことん寄り添いたいと考えています。そして、その対話には、どうしても時間がかかります。

 

正直に申し上げます。私たちの診療スタイルは、全てのご家族にとって最適な「正解」ではないかもしれません。

 

もし、「とにかく早く薬が欲しい」「短い時間で効率よく診察を終えたい」とお考えの場合、私たちの外来では、待ち時間の長さや診療の密度が、かえってご負担になってしまう可能性もあります。それは、どちらが良い悪いという話ではなく、価値観や求めている医療との「相性」なのだと思います。

 

私たちは、たとえ時間がかかったとしても、たとえ非効率だと言われたとしても、一人ひとりのご家族と深く向き合う医療を諦めたくありません。私たちのこの想いやスタイルに共感し、「このクリニックと一緒に、じっくり子どもと向き合いたい」と願ってくださるご家族の、最高の“伴走者”でありたい。それが、私たちの偽らざる想いです。

 

おわりに:私たちは、あなたの家族の“伴走者”です

 

治療のゴールを決めるのは、医師である私ではありません。主役は、あくまでお子さんと、そのご家族です。

 

私たちは、そのゴールまで隣で一緒に走り、時に励まし、時にペースを考える“伴走者”でありたいと、心から願っています。

 

今、もしあなたが暗いトンネルの中で一人、途方に暮れているのなら、どうか一人で抱え込まないでください。あなたのこれまでの頑張りを、そしてお子さんの苦しみを、私たちにお聞かせください。

 

あなたの家族だけの“物語”を聞かせていただく日を、心からお待ちしています。

 

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この記事の執筆・監修者

 

小森こどもクリニック 院長 小森 広嗣(こもり こうじ)

 

慶應義塾大学医学部を卒業後、東京都立小児総合医療センター外科医長などを経て、東京都国分寺市に「小森こどもクリニック」を開設。現在は、日本でも珍しい小児外科専門医が開設する「便秘専門クリニック」として、年間延べ約5,000人の診療にあたっている。その実績から、都内のみならず遠方や海外からの受診・相談も多く、セカンドオピニオンも積極的に受け入れている。丁寧な対話を通じてご家族と「治療のゴール」を共有し、一人ひとりの状況に合わせて治療戦略をカスタマイズする、オーダーメイドの診療スタイルを実践している。日本小児外科学会認定の小児外科専門医・指導医、医学博士。

 

「成長の感動や喜びをお子さん・ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育てができる社会を創る」ことを自身のビジョンとし、診療や情報発信を行っている。

 

▶ メディア掲載:VERY web「うちの子トイレでうんちができないんです」問題

 

参考文献

日本小児栄養消化器肝臓学会, 日本小児消化管機能研究会 編. 小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン. 診断と治療社, 2013.

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