2018年5月21日

便秘の治療に長く関わっていると、排便の練習は、筋トレやダイエットにとてもよく似ていると感じます。その理由をお話しします。
続ければ、結果は少しずつ出てくる
筋トレもダイエットも、続けることができれば、結果は少しずつ出てきます。排便の練習も同じです。毎日くり返し出し切ることで、正しいリズムと出す力が身につき、少しずつ自立へ近づいていきます。
排便の力は、才能ではなく、くり返しで育つスキルです。座った回数、出し切った回数だけ、体が覚えていきます。
ただ、単調で、ひとりでは続けにくい
続ければ効果があると分かっていても、筋トレやダイエットは地味で単調です。結果もすぐには見えません。習慣になるまでには時間がかかり、途中で「今日くらいは大丈夫」「今は困っていないし」となりがちです。
ジムと同じで、1日休むと次の日は行きたくなくなり、2日休むと1週間行かなくなる。排便の練習も、迷う余地のない「決まった時間の、いつものこと」にしてしまうほうが、親子ともに淡々と続けられます。
「まだ大丈夫」の先送りが、いちばんの落とし穴
「とりあえず何とか出ている」「困るほどではない(はず)」「いつかできるようになるはず」「今は時間がない」。そうして先送りにしているうちに、気づけば——
・ 周りの子はトイレでできているのに、うちの子はまだおむつで出している
・ うんちが出口に見えているのに、何日も出たり引っ込んだりしている
・ パンツを汚してしまう
そんな状態になっていることがあります。そして、練習を始めるのが遅くなるほど、直腸は伸び、治療に時間がかかるようになることも少なくありません。
小学生くらいになると、毎日出ているように見えて、実は直腸に溜まった硬い便が「栓」になり、そのすき間から柔らかい便が漏れているだけ、ということもあります。本人も「出ている」と思っているため、気づかれにくい状態です。
今の状態に気づいたら、早めに始めることがいちばんの近道
手っ取り早く出すことはできても、手っ取り早く治すことはできません。水をやり続けた畑にだけ実りが訪れるように、排便の力も、毎日の積み重ねの先に育っていきます。だからこそ、今の状態に気づき、早めに練習を始める決心をすることが、いちばんの近道です。
そして、単調な練習をひとりで続けるのは大変です。筋トレにトレーナーがいるように、便秘の練習にも伴走役がいます。その話は、次の記事「子どもの便秘はいつ治る?治療期間の目安「三分の一の法則」と、医師が伴走する理由」でお伝えします。
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「うちの子はどうだろう」と確かめてみたい方へ
「なんとか出ているけれど、このままでいいのか分からない」「先送りにしてきた気がする」と感じたら、一度ご相談ください。当院の便秘外来では、年間のべ約5,000人のお子さんの排便の悩みに向き合ってきた小児外科専門医が、エコーで直腸の様子を確かめ、今どの段階にいるのかと、練習の始め方を一緒に考えます。遠方の方の受診の窓口も、下のページにまとめています。
ご予約は、当院ホームページの予約システム(デジスマ診療アプリ)から承っています。
すでに通院中の方へ:練習が単調に感じる時期こそ、次の診察で様子をお聞かせください。続けやすい形を一緒に見直します。
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小児外科医 小森広嗣🩺栄養×お腹 @KomoriKodomoCL
この記事の執筆・監修者
小森こどもクリニック 院長 小森 広嗣(こもり こうじ)
小児外科専門医・指導医、医学博士。慶應義塾大学医学部卒業後、東京都立小児総合医療センター外科医長などを経て、小森こどもクリニックを開院。小児外科の出身として、いまは地域の中で、お腹と栄養の外来を深く追求している。
「成長の感動や喜びをお子さん・ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育てができる社会を創る」ことを自身のビジョンとし、診療と情報発信の両輪で活動している。
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