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おたふくかぜワクチンについて-接種はしたほうがよいのでしょうか?-

★おたふくかぜワクチンの接種はおすすめします。

おたふく風邪は頬が(耳下腺や唾液腺)が腫れて痛くなる流行性の病気ということはご存知の方も多いと思います。他にも、難聴、髄膜炎など、重篤な合併症をきたすことがあり注意が必要なのです。

・難聴(なんちょう)になると治りません

自然感染で難聴になる確率1000分の1人400分の1という報告もあります)と決して低くありません。難聴な回復が難しく、治療法がなく一生ものとなってしまいます。さらに10%は両側の難聴をきたします。
実際に、日本では毎年数百人の難聴者が発生しています。ワクチンの接種をしていれば予防ができたと考えられます。現状ではワクチンが唯一の予防法です。
これらは、ワクチンを未接種もしくはおたふくにかかったことのない成人にも見られており、20ー30代で子どもからうつるパターンも多いのです。

・髄膜炎(ずいまくえん)は意外と多くみられます
発熱、頭痛、嘔吐などの症状で発症します。頻度は比較的多く、症状がでなくとも髄膜内での炎症が50%で見られ、そのうち症状まで出るのが3-10%程度と報告されています。

・精巣炎、卵巣炎
思春期以降の人が始めてムンプスウイルスに感染すると、精巣炎は20-40%卵巣炎は5%発症します。精巣炎を合併すると、様々な程度の精巣萎縮を伴い、精子数が減少すると言われていますが、
不妊症の原因となることは稀といわれています。思春期以降の女性がワクチンを接種する場合には、妊娠していないかの確認は必要です。

★ワクチンの副作用は?

おたふくかぜワクチンは生ワクチンですので、耳下腺の腫脹や痛みなどおたふくかぜに似た症状がでることがあります。また、髄膜炎、アレルギーの報告はありますが、
それ以外の自然感染では発症する難聴、精巣炎、卵巣炎、乳腺炎、膵炎の報告はほぼありません

・髄膜炎
自然感染による髄膜炎は10分の1人程度で、一方おたふくワクチンによる髄膜炎の確率は1万分の1人です。ワクチン接種により100分の1まで減らせること、かつ、ワクチン接種による髄膜線は軽症ですむことがほとんです。
軽い頭痛で、経過観察で改善しています。

・アレルギー
重症な事例は、20から100万分の1人程度に、アナフィラキシー(アレルギー)ですが、これは他のワクチン、薬剤でもありうる極めてまれな合併症です。

総合的にはワクチン接種による利点が圧倒的に上回るためワクチン接種はできるだけ受けた方がよいと言えます。

★おたふくかぜワクチンの予防効果について

おたふくかぜワクチンによる抗体陽転率は90%と言われており、WHOからはおたふくかぜワクチンの予防効果は1回では不十分で、2回接種を推奨(1回0.5ml皮下注)しています。

★おたふくかぜワクチンの接種時期は?

1歳になったら1回目の接種を受け、予防効果を確実にするために、5、6歳(年長児)に2回目の接種をおすすめします。これは、日本小児科学会で推奨されているスケジュールです。

院長 小森 広嗣
記事監修
院長 小森 広嗣
(こもり こうじ)

慶應義塾大学医学部卒業
小児外科学会専門医、小児外科指導医、医学博士

小森こどもクリニックでは、成長の感動や喜びをお子さん ご家族と分かち合い、楽しく安心して子育ができる社会を創ることをビジョンに活動しています。

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